Xperia Pro-Iという噂。
(画像引用元:海外情報サイト)
Xperia ProやXperia 1 Ⅲの衝撃も冷めないうちに、新型Xperiaの情報が出回りはじめました。
今冬、もしくは来季の登場が予想される新型Xperiaは従来のモデルよりも一段とカメラの性能に力を入れているようです。
ソニーといえば、古くはオーディオ機器やテレビを主体とした家電機器のブランドですが、近年ではスマートフォンを始め様々なブランドを展開してきました。
中でもスマホ黎明期から続くXperiaシリーズとコニカミノルタの跡を継いだSONY「α」カメラの躍進は、各方面の国内ブランドを追い越す勢いの評価を得ています。
そして現在においてはXperiaとカメラ分野で培った技術を融合し、様々な魅力的な製品を生み出し続けています。
中でもXperia 1シリーズはα系統のカメラに近い操作感を目指しUIのカスタムがなされている事からも分かるようにカメラ性能と使い勝手に特化しているモデルです。
今回、新型のXperiaとして出ている情報の信憑性は高く、SONYが注力しているカメラの根本的な性能が違うという内容も納得がいく内容になるでしょう。
最近話題の1インチセンサーとは?
そして今回の情報で一番興味深いのはカメラの映像美を決定付ける映像素子センサーに「1インチセンサー」を搭載するというところ。
カメラ分野では今や常識になった1インチセンサーもスマートフォンの分野では新しい技術の投入となります。
記憶に新しいのはSHARP AQUOS R6と、それを母体として改修されたライカ leitz Phone 1でしょう。
これはどちらもⅠインチセンサーを搭載した、カメラ性能の向上を謳う製品で新型Xperiaと競合するモデルになることでしょう。
(過去にはLUMIX CM1という機種もありましたが、これはカメラが主体の通信機器でした)
これらのスマートフォンが搭載するⅠインチセンサーは、正式には1型センサーや1.0型CMOSセンサーと言われ、元々はSONYのコンパクトデジタルカメラ RX100に搭載され話題になった映像素子です。
それがどのようにスマートフォンのカメラ性能を向上させるのか、気になりますよね?
本来デジタルカメラの分野で語られている話なので、中々スマホ関連の情報には無い部分になるので解説します。
デジタルで記録される映像の美しさは、センサーの面積に左右される
一般的にデジタルカメラには映像を記録する光学センサーというものが搭載されています。
これはフィルムカメラでいうところのネガフィルムの役割を担う、いわば「光をデジタル化し記録」するセンサーです。
このセンサーには用途やモデルに合わせたサイズが存在し
・35mmフィルムを起源とした「35mmフルサイズ」または「フルサイズ」
・APS-Cフィルムを起源とした「APS-C」
・フルサイズの半分の面積の「マイクロフォーサーズ」
・凡そ1インチの面積の「1型センサー」
・一般的なコンデジに搭載される「1/1.7型」
・より小さなコンデジや端末に搭載される「1/2.3型」
それぞれに様々な特徴があるのですが共通する特性としてセンサーサイズが大きいほど、記録する情報量が多く、表現の幅が広がるという点が挙げられます。
例えば絵を書く時にカンバスのサイズが大きいほうが細部まで描き込む事が出来ますし、より大胆な作品になる可能性が広がりますよね?
それと同じで、センサーが大きいほど光の情報量は優位となり、また表現の上でボケ味やシャープネスのコントロールが容易になります。
そのため、写真家や商業用途で使われるカメラに多いのが「フルサイズ」
一般的な一眼レフカメラ、ミラーレスカメラに採用される事が多い「APS-C」
などセンサーサイズによって、想定されるシーンや用途が変わっていきます。
…というよりも用途によって搭載できるセンサーサイズが限られるといったほうが正しいかもしれません。
例として、一般的なスマートフォンであるiPhoneシリーズに搭載される映像素子センサーのサイズは「1/2.5型」(iPhoneXなど)でデジタルカメラに比べれば豆粒のような大きさで、今回話題の「1型センサー」と比べても半分以下のサイズになります。
何故、映像美を目指すのにセンサーサイズが小さいのか?
それは物理的な限界があるから、です。
センサーサイズに合わせたレンズや搭載面積が必要
基本としてセンサーサイズが大きいほど表現に幅が出るという事は、なんとなくご理解頂けたと思います。
では何故スマートフォンには比較的小さいセンサーが搭載されてきたか、というと…
本体のサイズに制約があるから、です。
確かにセンサーサイズが大きいほうが映像はキレイになりますし表現の幅も広くなるのですが大きなセンサーには、それに見合う光学レンズと搭載面積が必要になります。
一般的なレンズ交換式デジタルカメラは長時間持ち歩くことを前提とした機種でもスマートフォンの3倍近い体積と重さがあります。また仮にコンパクトデジタルカメラでも、スマホに比べ1.5倍近い体積と重量があります。
これはセンサーサイズに合わせた設計のため、そうならざる負えないのです。
勿論の事、カメラはカメラとして使用される前提のため問題にはなりません。
しかしスマートフォンはあくまで情報端末をメインとして、カメラの機能が搭載された機器ですから…
一般的なカメラのサイズでは常に持ち歩くのは不便でしょう。
そのためにスマートフォンのサイズに合わせたセンサーサイズを選ぶ必要があり、あくまで副次的な要素に留まっていました。
これが、現在に至るまで大きなセンサーを搭載したスマートフォンが登場しにくい理由です。
その中で従来のスマートフォンの2倍以上の面積がある「1インチセンサー」を搭載したXperiaが出る。
この期待は隠しきれません。
では新型Xperia 1-Pro(仮称)はどうなのか?
「じゃあ、Xperiaも大きく分厚くなるの?」
いいえ、そうはならないのがSONYの技術力です。
元々SONYはカメラの分野でも軽量化、コンパクト化のパイオニアです。
1インチセンサー搭載コンパクトデジタルカメラの代表機種であるRX100を初め、本体サイズが大きくなるのは当たり前だったフルサイズセンサーカメラを小型化したのもSONY α7が初めてでした。
話題性で言えば1インチセンサー搭載スマートフォンではSHARP R6に先を越されましたが…
使用感、映像美、表現力ではカメラ分野での実績があるSONYに一歩抜きに出ていると考えて当然です。
事前情報では
・従来のXperia 1と変わらないサイズ
・重量に関しては不明、主流となる200g前後と推測される
と、かなりスマートフォンとして期待できる性能が予測出来ます。
更には…
オプションとして有線接続の外部モニターや集音マイクとの接続など、撮影システムの構築も前提に設計されており撮影機器としての性能も申し分無いように見受けられます。
バッテリーの容量やチップセット、その他の情報は現段階では不明な部分も多く画像か読み取れる情報しかありませんが、それでも従来のXperiaシリーズの集大成であることは容易に想像できる内容です。
※書いている間に正式な発表がされました!
https://www.sony.jp/xperia-sp/products/XQ-BE42/
発売12月15日で希望小売価格は19万8000円
CPU Snapdragon 888 5G
ストレージ 512GB
メモリ 12GB
バッテリー 4500mAh
重量 211g
やはり、現実的な価格とスペックでしたね。
これはカメラ特化型スマートフォンの代名詞となる予感がしますね…